Kennedy 5,6 章”Specification”

Greeneなんかにも,モデルの特定化についてのしょうがあるが,一通りのモデルなどしか書いておらず,実用的ではない.
Kennedyによると,その理由は,

  • 特定化はそんなに簡単な問題ではない
  • 計量学者は,モデルの特定化はinnovativeでimaginativeであるから,教育できるものではない
  • 正しい特定化を行う"best"な方法など存在しない

という3つの理由による.てか,Kennedyにも書かれていることなのですが,結局,モデルの特定化が一番重要になってくるように思います.

この本の面白いところは,そのような状況で,計量利用者が使う方法を体系化しているところ.内容は,(i)先行研究の方法を真似る(ii)経験則を元に,そこから変数を増やしていく/減らしていく(iii)ベイジアンをベースにして,最良な変数の組み合わせを見つけ出すといったもの.
ベイジアンの(iii)は具体的な方法が書かれていませんでしたが,まぁ新しいかな.あとは目から鱗ってほどでもありませんが.

どちらにしろ,院生が知りたいのは,実証分析をする上でのぶっちゃけトーク.ただ,その辺のことに対して悟りの境地に達している人からすると,innovativeでimaginativeすぎる暗黙知なので教えることができないのだろうか.

20091022に一部加筆修正