時系列分析について

先週あった勉強会ではWooldridgeの入門書の時系列の章を,今週の院ゼミではKennedyの時系列の章を,それぞれ担当した.それぞれを踏まえて,時系列の超基礎を書いてみる.

WooldridgeとKennedyはかなりアプローチが違う.まず,Wooldridgeでは,OLS分析の延長上として時系列を考えているのに対して,Kennedyでは計量経済学と時系列分析の違いから説明している.Kennedyによると,60,70年代までは両者は異なるものであった.有名なARIMAモデルなどはこちら.元来のARIMAでは,変数はひとつ.右側変数は,左側変数のラグ変数のみ.計量経済学では誤差項がautocorrelationであるかどうかに注意を払うが,時系列分析では変数が定常過程であるかどうかを気にする.70年代くらいから,両者が交流しだした.定常過程にあるかどうかを調べるのが単位根検定.
時系列の基礎には豊田ほか「基本統計学東洋経済新報社がおすすめ.あと,Hamiltonを借りてみたのですが,OLS,IVのあたりは,かなり丁寧に説明されているぽい.